その人は
その人らしいやり方で
その人の望むように
その人になっていく
その人が
その人になるのをやめたら
その人であることを放棄したら
その人は何処へ行くのだろう
その人を待つあの人は
何処かで泣くだろう
その人を知ることもなく
流れる涙にも気づかないまま
ただ泣くだろう
color 銀
on 2008/01/02
その人は
その人らしいやり方で
その人の望むように
その人になっていく
その人が
その人になるのをやめたら
その人であることを放棄したら
その人は何処へ行くのだろう
その人を待つあの人は
何処かで泣くだろう
その人を知ることもなく
流れる涙にも気づかないまま
ただ泣くだろう
日に焼けた横顔に
少年のあなたが見える
時が面影さえ連れ去っても
私は憶えています
幾人ものあなたが
今この瞬間も生きている
変化でも喪失でもない
無限のあなた
生クリームを絞る母の横で
余ったクリームをなめる
そんな日常が好きでした
蝉の声を聞きながら
剥いてもらったびわを食べる
そんな夏休みが好きでした
思い出すのは楽しかったことばかり
いくつかあったはずの悲しい出来事は
ケーキと一緒に食べてしまった
あの家は取り壊されてもうないけれど
私の帰る場所は永遠になくならない
目を閉じればお帰りと
笑ってくれるあなたがいる