僕は 一体誰なのか
忘れてしまったのに
誰かが呼んでいるような気がする
僕はどんな人間だったのか
忘れてしまったのに
行かなければいけない場所が
あるような気がする
君が 一体誰なのか
忘れてしまったのに
放っておくことが
どうしてもできない
color 群青
on 2007/10/15
日に焼けた横顔に
少年のあなたが見える
時が面影さえ連れ去っても
私は憶えています
幾人ものあなたが
今この瞬間も生きている
変化でも喪失でもない
無限のあなた
生クリームを絞る母の横で
余ったクリームをなめる
そんな日常が好きでした
蝉の声を聞きながら
剥いてもらったびわを食べる
そんな夏休みが好きでした
思い出すのは楽しかったことばかり
いくつかあったはずの悲しい出来事は
ケーキと一緒に食べてしまった
あの家は取り壊されてもうないけれど
私の帰る場所は永遠になくならない
目を閉じればお帰りと
笑ってくれるあなたがいる
たてがみの揺れない馬たちが
光の輪を描き続ける
その背に誰かを乗せたって
降ろすのはまた同じ場所
どうしても手に入れられないものは
手に入らないから欲しいのか
どうあってもほしいのか
分からずじまいだから困る
行く末すらないから困る
color 黄
on 2007/06/15