一番に駆けつけて
一番に抱きしめて
一言も漏らさず
一緒になって泣く
僕が君の
その人になる
color 橙
on 2007/08/09
生クリームを絞る母の横で
余ったクリームをなめる
そんな日常が好きでした
蝉の声を聞きながら
剥いてもらったびわを食べる
そんな夏休みが好きでした
思い出すのは楽しかったことばかり
いくつかあったはずの悲しい出来事は
ケーキと一緒に食べてしまった
あの家は取り壊されてもうないけれど
私の帰る場所は永遠になくならない
目を閉じればお帰りと
笑ってくれるあなたがいる
たてがみの揺れない馬たちが
光の輪を描き続ける
その背に誰かを乗せたって
降ろすのはまた同じ場所
どうしても手に入れられないものは
手に入らないから欲しいのか
どうあってもほしいのか
分からずじまいだから困る
行く末すらないから困る
color 黄
on 2007/06/15
人混みのカーテンをくぐって夜空のビー玉 蹴散らして甘いシャンパンのテーブルにケーキの僕らは向かい合うどこかの席から聞こえてきた"Happy Birthday"明かりが消された数秒のランプになった君の目に僕は見とれていたんだよ
もどかしいこの距離を吹き消す日を待っていた
ずっと君が好きだった
屋根を打つよどみないリズムに
途端に臆病になったのかい
自転車の乗り方なんて
忘れるはずないのに
身に纏うものなら
いくつか用意しておいたよ
出すつもりのない手紙に
切手を貼ってあるんだろう?
そうやって また
君は泣く泣くあきらめる
君を泣く泣くあきらめる
座ったままで手が届く
専用冷蔵庫には
よく冷えた飲み物が
ストックしてあるんだろう?
そうして また
君は泣く泣くあきらめる
君を泣く泣くあきらめる